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静岡ガス、「M&Aアワード」大賞に

 静岡ガスが、社会的に優れたM&A(企業の合併・買収)案件を表彰する日本政策投資銀行主催の「社会的価値・資本創出型M&Aアワード」で大賞を受賞し、表彰式がこのほど、都内で開かれた。静岡ガスの戸野谷宏社長が、同銀行の柳正憲社長から記念の盾を受け取った。

 静岡ガスは昨年6月に設立した子会社が、タイの卸発電会社の株を一部取得して株主となった。同銀行は静岡ガスの子会社の優先株を買い取り、海外参画を支援した。

 同銀行の担当者は大賞受賞の理由として「海外ビジネスの経験や電力事業ノウハウを還元することで、地域経済への貢献の可能性がある。付加価値が高く、波及効果も大きい案件」と評価した。

 

(2016/5/31付け 静岡新聞SBS)

http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/245783.html

 

【コメント】

「社会的価値・資本創出型M&Aアワード」は、日本政策投資銀行が2015年に創設し、経済価値の追求一辺倒でない視点をM&Aに持ち込むことで、日本企業の持続成長を下支えすることを目的としている。初年度は綜合警備保障株式会社(ALSOK)が大賞を受賞、今回の静岡ガスが2社目の選出となる。

 

経営者の高齢化やグローバル化を受け、M&Aへのイメージは大きく変わってきたといえる。

一昔前の「乗っ取り」や「敵対的買収」といったイメージから、事業承継の手段のひとつ、シナジー効果による新たな価値創造、事業の効率化や多角化など。

環境の変化に伴ってニーズが変化していったともいえるし、大企業を中心に経済価値だけでなく社会的意義の側面を満たすことがより強く求められるようになった結果かもしれない。

 

投資においては、世界的にESG(環境・社会・ガバナンス)投資の流れが標準となりつつある。倫理的な側面だけでなく、実際に社会や環境を意識した投資は、同時に財務リターンも高くまた市場リスクが小さいという実証研究が大学研究者や金融機関実務者から発表されるようになったことも、標準化の流れを促進している。

 

M&Aにおいても、サステナビリティの概念が果たす役割はおそらく投資判断におけるものと同様であり、「経済価値の追求一辺倒でないM&A」という視点は今後より普及していくのではないだろうか。

 

ただ今回の日本政策投資銀行による賞の授与は、あくまで同行が自社の関与した15件ほどの案件から選出しているに過ぎず、広告宣伝の意味合いも強いと思われる。

公的もしくは第三者的な立場から似たような取り組みを行う試みがでてくれば、また違った意義が生まれるように思う。

 

 

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