社長へ寄り添うM&Aコンサルタントの日記
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【 社長へ寄り添うM&Aコンサルタントの日記 】経営者のキャリアチェンジ②

こんにちは。
株式会社エスネットワークス M&A事業部長の新宅です。

 

これまでの仕事のなかで、M&Aや事業承継、その他経営の重要な局面において、経営者・オーナーの方が重要な決断を下す場面に数多く寄り添ってきました。

このコラムでは、そういったなかで印象に残ったことや考えさせられたことを皆さんに少しずつお伝えしていくことで、同じような悩みを抱える経営者や会社オーナーの方に少しでも有用な情報をお伝えできれば幸いです。

 

さて、前回に引き続き

社長からのキャリアチェンジ というテーマについて考えていきたいと思います。

 

前回の記事では、何らかの事情で経営を続けるか否か迷いが生じた際には、①経営の継続 ②M&A ③廃業 ④別の経営者へのバトンタッチ といった複数の視点で可能性を検討してほしいというお話をしました。

そして、多くの経営者の方がまず第一に検討するであろう ①経営の継続 について、

 

A:事業戦略上の観点

B:人生としての観点

 

の2つの軸で考えてみてはどうかというお話をしました。

 

今回は、A:事業戦略上の観点 から経営の継続のを検討する方法について掘り下げてみたいと思います。

事業戦略上の経営の継続性を考えるには

 

  • 3C(Company,Competitor,Customer)
  • 4P(Product,Price,Place,Promotion)

 

などのフレームワークをベースにしながら、様々視点から事業の今後を見ていくことがその入口になります。

 

今回はシンプルな見方として 3C を例に上げてみていきましょう。

■Company(自社)

・経営体制は今後も健全に継続していくのか
・自社の製品やサービスは、今後も競争力を保ち続けられるのか

など自社に視点を置いて状況を見ます。

 

■Compertitor(競争環境)

・自社の属する業界において、競合他社の動きはどうか

など競争環境に視点を置いて状況を見ます。

 

■Customer(顧客)

・顧客の動向はどうか
・市場は今後も自社製品・サービスを受け入れてくれるのか

など顧客に視点を置いて状況を見ます。

 

このように複合的な観点から見ることで、自分の会社が置かれている状況を俯瞰的に、客観的に見ることができます。

事例をあげて具体的に考えてみましょう。

 

■Company(自社)

以下のような場合には経営の継続性について特に検討が必要と考えられます。

・自社の経営陣は自身も含めて高齢化が進んでおり、今後の継続的な経営が難しい

⇒ 社長が60歳以上で、後継者が不在のケースなどが該当します。こういったケース日本の各地域で増加傾向にあります。

・自社製品の生産が一部の職人的社員に支えられており、当該職人的社員の世代交代が進んでいない

⇒ 伝統的な和菓子職人など、オートメーション化が進んでおらず主に人の手によって製造過程が支えられている事業などが該当します。

■Compertitor(競争環境)

以下のような場合には何らかの対抗策を考えていく必要があります。

・業界そのものが規模の拡大に動いており、小規模事業では価格競争力がなく勝負にならない

⇒ 現在のドラッグストア、食品卸売業などの業界がこの傾向にあります。

・人手不足により、競合との人材採用合戦の様相を呈しており、採用コストの上昇または、人材が採用できない状況が続いている

⇒ IT業界で言うシステムエンジニア、運送業でいうトラックドライバー、などの人材資源の枯渇が顕著な例です。

■Customer(顧客)

以下のような場合には手をうつ必要があります。

・顧客の要望が変わってきており、自社の製品やサービスがマッチしなくなってきている

⇒ 旅館業など、インバウンド顧客の増加に伴って英語や今までとは違った見せ方をする必要が出て来るケースなどが該当します。主要な観光エリアではよく聞かれる話ですね。

・自社のサービスは提供可能なエリアが限定されており、そのエリアでのお客様の数は今後減少傾向にある

⇒ 都市圏内に人口が集約される傾向にあるため、その周辺地域ではこのような傾向が顕著になっています。例えば宮城県では、仙台以外の人口は減少傾向にあり仙台に人口が集中する傾向にあるなど、全国各地でみられる傾向です。

このように、視点を複数置くことで様々なポイントが浮かび上がってきます

事業戦略上の観点からの企業の継続性をどのように見るかということは、上記であげたような要素をそれぞれ組み合わせて見ていく必要があります。

例えば、伝統的な職人に支えられた事業を営んでいて世代交代が進んでいなかった(■Company(自社))企業が、インバウンドの顧客に向けて(■Customer(顧客))、オートメーション化した商品開発を進めることで、職人技に依拠しない安定的な生産性を保つ事業を生み出した例などがあります。

 

重要なことは、様々な要素で自社の置かれている状況を複合的に見るということで、一つの要素だけで方向性を決める必要はないということです。

 

私はコンサルタントとして、会社の継続に関わる様々な場面を経営者の方とともに過ごすことが多いですが、状況が苦しければ苦しいほど、経営者の方は視野が狭くなりがちです

それが人間というものの性質なのだろうとつくづく感じますし、そのときの気力・体力の状態もその視野に影響を与えることが多いです。

のような、置かれた状況や気力・体力といったことは、会社の中における「経営者」という役割を超えて、経営者個人の人生に依拠する部分が大きいと感じています。

 

今回お話しした A:事業戦略上の観点 という客観的な視点とともに、こういった経営者個人の人生 というテーマについても、「①経営の継続」を検討するうえで重要な軸となります。

そういった観点から、次回は B:人生としての観点 について掘り下げていきたいと思います。

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  • 筆者

    新宅 剛(しんたく ごう)

    「M&Aを当たり前に!!」

    2009年から企業再生部門の立ち上げに関わり、企業再生部門のメインプレーヤーとして業種、規模を問わず数々の企業を再生に導いてきた。その過程の中で再生後の企業の永続的な運営体制への課題、各地方経済に対しての懸念等の問題意識を持つに至り「M&Aを当たり前に!!」を理念としてM&A事業部の立ち上げを実現。現在は、M&A事業部の運営によりM&Aによる事業継続、M&Aによる事業発展の実現により日本経済への貢献をするべく画策している。

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